理事長挨拶(20/12/1)

日本バトントワリング協会 理事長挨拶

理事長挨拶トップ写真2月  先日、小学校から大学時代まで講習会等でバトンを教わったバトン界の大御所の恩師にお会いしました。先生から突然お電話を戴きお会いすることになり、20年ぶりかでお会いし、ゆっくりお話をさせていただきました。

 私より少し年が上で指導者としても勿論大先輩で私など足元にも及ばないのですが、不思議なもので年齢が近づいたように感じました。気がつくと3時間、思い出話に花が咲き、また、同世代のバトン界で功績のあった故人の方々を偲んで語り続けていました。とても懐かしく同窓会の帰りのような温かい思いで帰路につきました。

 恩師とのお話から一つの言葉が浮かびました。

 「要」(かなめ)

 「要」 お祝い事には「末広」(すえひろ)と名がついている「扇子」(せんす)の扇の骨をとじ合わせる為にはめる小さな釘の事です。

  子供にとり両親が要。家の要はご両親、要がしっかり子供を見守る、扇がしっかり要を掴んでいると扇子ができる。「扇子の要」が「末広の要」になるには、小さな一つ扇の要でも端から広がり次の扇を作りその繋がりが「末広がり」になっていく、これは勝手な解釈ですが。

  ふと、愚かな事に「いつもの何気ない生活が幸せ」なんだと忘れてしまう、しかしこれが永遠に続く事はない、と死に向かっている人間の定めを思い出し、やっと今やらなければいけない事、何をやるべきかに気がつきます。

  扇の要を家族に例えたのですが、協会、組織の中にも同じことが言えるのではないかと思います。地域で要となり活動している指導者の中には、ご父兄の方のほうが年上であり要がどちらか分からない場合も多いです。要となる指導者をバトン指導でご父兄が頼りないなと感じることもあるかもしれないですが、そんな時、ご父兄が人生の先輩としてお教えいただき、しっかりと子供たちと指導者を繋いで戴ければ活動が上手くいくのではないかと思います。

  各地のサークルにお邪魔して感じる事は、嫁と姑に例えて、姑にあたる年代の私の事は耳を傾けていただけるのですが、同じ事を嫁の世代の指導者が言ってもなかなか受け入れ難いと感じます。子供にとってもおばあちゃんはある意味不思議な存在なので大人しくしている、「嫁、姑の関係に例えるとしかり」だと皆さんに笑われるのですが……指導者は結婚もしていない、子供も育てた事が無い、だから指導が下手、父兄との関係がうまくいかないと過剰に考え、悩む指導者もおります。しかしそれは違います。若い方は年齢分だけの経験からしか考えられませんが、新しい知識から考え出す力、発想があり、何より経験の長い指導者より子供の年齢に近いので子供の心をしっかり掴める、バトン技術はこれから自己研鑽していけば必ず伸びますから、指導に自信をもっていいのです。

  私は、年を重ねやっと子育てから離れ、落ち着いて指導に集中できると思っていましたが、すでに体力はピーク時の半分になっていたという落語ではないですが「落ち」が着いてしまいました。指導も人間がどこまで出来、出来ないかを自身で見極めたいのでできるだけ指導を続けながら、協会では今後も要を育て、増やし、要同士が話し合い協力しやすい環境作りをし、協会が太い要になるよう、指導者、ご父兄、子供たちの連携できる環境を整え、バトンの「末広」末広がりになるよう邁進していく所存です。

平成20年12月1日 野口智子

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