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理事長挨拶(H23.8.12)「第22回全日本バトン選手権大会」ご報告

理事長挨拶

お蔭様で、22回目の大会を8月4日無事に開催する事ができました。3月11日の震災後、余震が続く中、大会を開催するか否か厳しい選択を迫られました。

社会では様々な大きな行事が中止になっている折、このような時期に「バトンの大会」を開催してよいものか、また、こちらで開催を決めても、開催予定の代々木第二体育館が利用できるのか、当時5月まで通常サークルの練習場として利用している、小学校・区民体育館の利用ができない状況でした。また、開催できたとしても夏の暑い盛りに冷房がつかない場合はどうしたら良いか、4月半ばぎりぎりまで話し合いを行い、結果、「バトントワリング」という子供、大半が女子の種目は自分たちで大会を続けていかなくては、種目の存続が危うくなるのではないか、と考え、併せて被災地の地区にも協会会員がいるので、被災地への義援金を募る機会として大会を開催するという目的でスタートしました。

余震が続く不安の中で、どの地区も5月に入るまで練習ができず、6月に入っても夜間電気をつけないで練習に励む地区も多数ありました。参加を決めかねていたチーム、学校もあり、参加団体の全体像が見えてきたのは7月半ばでした。なるべく義援金が集まるよう、募金活動と今回義援金を募る目的で作成した「ペットボトルカバー」の販売と、大会の収益がでるように業者に割引をお願いし、参加者全員で協力して進めていきました。

お蔭様で当日の収益189,045円と3月からの募金活動51,503円 合計240,548円を東日本大震災救援金として、毎日新聞社会事業団へ寄託させて頂きました。

参加選手、父兄、執行部それぞれが、今回の大会開催で「バトンを続けていく意味」を自分に問いかけるきっかけになったと感じます。震災後、経済的に厳しく、余震が続く不安、心の余裕がない、普通に暮らせない、その中で一人家にこもって「バトンは好き」と言っていても続けられなかったかもしれません。余震の中「大会を目指し、バトンの練習をきっかけに、お母さんたちが集まり、衣装の話をし、子供たちが友達と練習する」「一人じゃない」「仲間がいる」と強い気持ちがあったかと思います。これは私たち執行部も同じでした。

協会は大会という場を提供するだけですが、この場を作る事が協会の役割と考えています。

当大会へは第1回目から毎日新聞社様のご後援、第8回目から東京都、第12回目から文部科学省のご後援を現在まで戴いており、第4回目にアメリカ大使館、第8回から第11回まで笹川スポーツ財団のご後援を賜っております。長期に渡り、各関係機関の皆様にはバトンを愛する子供達にご支援を戴き心より感謝致しております。

最後になりましたが、お陰様で無事盛大に大会を開催できました事ここに御礼申し上げ、ご報告とさせていただきます。

H23.8.12
理事長 野口智子